『癒しの薬草茶房」薬草と健康のお話し
漢方研究薬剤師  石動準之助

 癒しの漢方茶房にようこそ。医療の進歩は、多くの難病を克服できるようになりました。しかし、現代医療にも見直すべき問題を抱えています。安全に開発されたはずの新薬が、思わぬ副作用でつまずいたことを耳にします。もっと安全な薬を開発する努力は、日夜続けられていますが、身近な自然にこれを求めると、多くの薬草があるのです。人も生物の一つです。土地は生き物と共存しています。これを「身土不二」と言います。
 
 身近な薬草を使って漢方で奉仕する私たちに、癒しを手伝わせて下さい。
 
 さて、「身土不二」から、私達の身近な習慣についてお話しましょう。

 お正月七日は七草粥を頂きます。「とんとんとん 芹(せり)・薺(なずな)・御形(おぎょう)・繁縷(はこべら)・仏の座(ほとけのざ)・菘(すずな)・蘿蔔(すずしろ)これぞ七草、そして唐土の鳥が 日本の国に届かぬ先に 七草なずな」こう言って、まな板を叩くようにして若草を刻むのです。これらの草や野菜は薬です。寒さに向かって体力をつけ、胃腸を整えて春を待つ薬草たちです。

 節分は追難という儀式で、心の鬼のわだかまりを追い出す精神安定の行事です。豆は高脂血症、解熱、解毒、利尿、痰咳に、柊は炙って吸出しに使います。

 雛祭りは桃の節句です。桃の実は熱を冷まし、葉はあせもに、硬い種の中の仁は血液を鎮めます。

 当地の端午の節句には、軒端を菖蒲と蓬で葺きます。菖蒲は神経痛などの痛みに。蓬は胃腸、血圧、解毒、利尿、通経の作用があります。

 九月九日は重陽で菊です。白菊は目に、黄菊は熱に、そして精神安定と不眠症薬です。

 冬至に食べるカボチャは、粘膜を強くするビタミンAが、視力を強め風邪を防ぐのです。小豆は脚気に良いです。

 身近に生える草たちのうち、ドクダミは薬草のチャンピオン、万病薬です。そして体の老廃物を取る掃除屋さんです。雪の下は、耳垂れ、神経痛、霜焼け、虫刺されなど、オオバコ(車前草)は胃腸、痰咳、肝臓と身近で役立つ便利な薬草です。ゲンノシュウコは、現に証拠あり!と言われる程に、胃腸、肝臓と内科の博士です。台所にも薬草があるのです。切り傷には
烏賊の骨を、無ければ韮を貼るのです。よく止血します。

 この茶房を、元気を発信するサロンにしましょう。